長谷川塾 塾長 長谷川陽久 インタビュー

塾長

――まず初めに、長谷川塾の指導方針を教えてください。
親は子供の生活管理をするだけで、勉強はすべて長谷川塾で行います。

わからないところを親が教える塾が多いようですが、長谷川塾では

宿題のチェックから一人一人、
口頭試問してちゃんと理解しているかチェックします。

監督としての役割は必要かもしれないけれど、親が勉強を教えてあげるというのは難しい。

わからない問題は、何回でも何時になっても教えます。
親は子供の生活管理をするだけで、勉強はすべて長谷川塾の方で行います。

当たり前のことに手を抜かない
あたりまえのことをやれば結果はぜったい出る

中学受験塾ですので、実績や数字は残さなくてはいけませんが、私はそこを目的として塾をやっているわけではないんです。
数字・実績・結果というのは、やった後についてくるもので、そこを目指してやるものではないなと。

当たり前のことをやれば、当たり前のことはついてくるものです。
当たり前のことに手を抜かない、というのが私の流儀なんですよ。あたりまえのことをやれば結果はぜったい出る

基本的に子供が自分一人で勉強できるようにさせていく

受験は楽じゃない、楽な受験をさせようとは、思わない
勉強は自分のためにやるもので、他人に言われてやるものでは無い。「親と子の中学受験」なんてことを耳にすることがあります。
違うんですよ。そもそも、「自分の為の受験」ですから。ひとの為じゃない。自ら勉強が好きになる子は少ない。
スタート段階から受験の意義を教え鼓舞させ勉強に向かせる。

でも、私は基本的に子供ひとりの力でやらせるんです。
でも、分からないことをそのままにしておくと、その子がどんどん落ちこぼれてしまう。

だから、子供がひとりで勉強出来るようにさせていく。そのような力をつけさせてあげる。
それが私のモットーです。子供のやる気を引き出してこそ、子供一人で走れるようになる。

――シンプルに当たり前のことをやるのが難しい世代ですよね。
長谷川塾では、宿題をやって来ない生徒はいません

この当たり前のことが、大学を出ても出来ない人が多すぎるんですよ。やります、と言ってやらない、故に叱られる。それは自分の責任じゃないですか。
それでもう嫌だってさじを投げるような子にはしたくない。させません!
だから宿題をやってこない子はここには居ないんです。
受験を辞めるのも、塾を辞めるのも構わない。ただ、宿題は終わらせろよ、と。やるって決めたらちゃんとやる。それが当たり前なんですよ。
勉強は、分からなければ何十回でもとことん教えてあげられますよ。でも、忘れ物・遅刻は一回でも叱りますね。
社会に出た時、通用しないじゃないですか。
だから、長谷川塾では、宿題をやって来ない生徒はいないです。

――長谷川塾は躾に厳しいとの噂があるみたいですね。
子どもを子扱いしない。大人として接する。

以前、大手の塾に勤めていた時、私の授業で寝ている生徒を厳しく叱ったことがありました。
その生徒は辞めてしまった。
その際に室長から「生徒数を減らさないでほしい」と言われたんです。
その際私は「テストの結果も悪い、授業中も寝ている。あの子の最悪な受験結果は目に見えているのに、なぜ直すのがいけないんですか」と食ってかかりました。
返ってきた答えは「それは君の責任ではなく、授業料を払っている親にある」だったんです。
私は二週間後にその塾を辞めていました。
今、この塾では、頬杖・あくびをしただけでも厳しく叱りますよ。
サボり癖がある子には、何度もテストを受けさせますし。(笑) ただ、それは、当たり前のことを教えているだけなんですよね。

子どもを子ども扱いしない。大人として接する。社会に出て、勉強を試されることは少ないですが、当たり前のことが出来ていないと通用しないから。まずそこを大事にしているんです。
「自分の身から出た錆は自分で舐める」ということ。

――長谷川先生が子供たちに教える時、大切にしていることとは何でしょうか?
今この子達に残すのは、知識では無い 必要なものは、忍耐力

実際塾の講師を始めてみて、子どもの現実というものに直面しました。
現代は少子化が進んでいるので、今の子達ってとっても可愛がられているんです。
欲しいものは欲しい、嫌なものは嫌、って具合に。(笑) それでいて、欲が全く無い。もっとこうなりたいという気持ちが無い。
今の子達は、与えられ過ぎて本人の能力が高くなくても育っていける。ところが、社会に出た途端に、彼らは超少子高齢化社会を支えなければならないという地獄に追い出されてしまうんです。

――現代の子供達の未来はどうなりますか?

彼らが三十代後半を迎えるころには、最も過酷な状況になっていると思います。
しかし、今の彼らはまだ子供で、ぬくぬくと育っているわけですから、幸せな未来を想像しているに決まっています。(笑)
じゃあ、今のあいつらに必要なものってなんだろう、って。
とても高い授業料を払い、勉強をして、名門校を出て、就職したとしても、三年で辞めてしまう若者が約四割もいる時代です。
辛いから辞める、などと言う。(笑) 高学歴の先に待っている未来がそれならば、そんなものはいらない。

そもそも生きるって辛いんですよ。
歯を食いしばって生き抜くからこそ、その先に光があるんですよ。
今の子達に残さなければいけないのは、知識ではなく根性なんです。
折れない心です。失敗したら、次に失敗したときにどうしたらいいのかって、自ら一歩前に進める子を育てたいんですよね。

――インタビューのため数回、長谷川塾に来ているのですが、毎回卒業生が遊びに来ていますね?

これが、うちのカラーなのかなと、来てくれますね。
先日は高一になった卒業生たちが十人で激励しにきてくれましたね。先輩から後輩へ、どう受験を乗り越えたら良いか、今は辛いけど中学に入ったらこんなに楽しいよ、なんてことを伝えてくれました。あの子たちには説得力があったと思います。
就職が決まった卒業生からもメールで連絡がありました。すっかり大人の挨拶が出来る大人になっていましたね。あんなに小さかったのに、そんなにしっかりした大人になったか、って。驚きました。(笑)

――最後にご自身の生徒達にメッセージを
最後に自分の生徒を泣かすわけにはいかない

私は、どんなに恨まれてもいいんです。そりゃ私も人間ですから、優しい先生だね、って言われたいですけどね。(笑)

優しくする愛情よりも、厳しくする愛情って何十倍も与えることが難しい。
けれども、誰かが厳しくしなければ、この子達がいっぱい泣くことになってしまう。
合格発表で、自分の番号が無くて泣いている子に対し、私は「次の入試まで、がんばれ」って、言うしかないんですよ。ただ、私は、そうはさせたくない。
だから私は、どんなに恨まれても、「最後にこいつらを泣かすわけにはいかない」という気持ちが強いんです。我が子のように育てていますからね。
私にとって子供たちは、自分が造り上げていく芸術品なんです。壊されたくない。これは強い想いですね。
その“愛情”を、彼らの子供たちに返してくれれば、と思います。彼らが長谷川塾の教えを背負い、恥じぬよう生きてくれたら。彼らの人生そのものが、私の受験ですからね。